あぁ長良川、長良川。

30代始まりと共に経験、技術無しサラリーマンの現状を垂れ流します。

乱都 

こんにちわ僕です。

 

今回の本はこちら

 

 

応仁の乱の発端から終焉までを描いた物語。

 

応仁の乱によって、人生を翻弄された将軍、武将たちの心理状況を細かく書き込まれた短編集。各登場人物の善し悪しが存分に出ている。

足利義輝の辞せの句、義昭の台詞も中々に良い。

 

畠山義就

「これが戦か。ならば、何も恐れることなどない。むしろ、己の全てをさらけ出すことができる、たった一つの場ではないか」

 

細川政元

「京は、人を滅びへと誘う魔性の地だ。守り難いとわかっていても、都を制したいという欲求に、人は勝てん。木曽義仲源義経も、南朝の帝たちも、そうして滅びていった、」

 

大内義興

「我が大内領を、誰からも侵されなぬ、この世の楽土としたい。夢物語と思うか?」

 

畠山高国

「馬鹿な。将軍家は武門の棟梁ぞ。その求めたあらば、従うのが当然ではないか。都に上がって天下に武名を鳴り響かせるのが、武人の本懐というものであろう。」

 

足利義輝

「五月雨は 露か涙か不如帰 我が名を上げよ 雲の上まで」

 

足利義昭

「三好の逆賊どもに、二度も将軍の首を渡すつもりか。武人の誇りがあるならば、逆賊を打ち果たして見せよ!」

 

応仁の乱の中心地である京へ、己の身を滅ぼすとわかっていながら、何故人々は惹きつけられ魅せられてしまうのか。